移植準備

移植準備

当院で移植を希望される方は必ず移植相談外来の受診をお願いしております。
詳細はこちらhttp://www.med.osaka-cu.ac.jp/labmed/rcsc/outpatient/index.shtml#ishoku_soudan をご覧ください。

造血幹細胞移植とは、正常な血液細胞(赤血球、白血球、血小板)が造られなくなる血液の病気に対して、通常の治療では治ることが困難な場合、完治を目的として行われる治療です。大量の抗がん剤や放射線(前処置)を行った後、健康なドナーさんの造血幹細胞(血液のもととなる細胞)を輸血のように投与します。

画像:入院前~退院までの流れ

移植のための入院のながれ(PDF)  ※スマーホフォンの方はこちらからご覧ください

造血幹細胞移植は、患者さんの血液をドナーの血液に置き換えることで免疫のシステムが変わり、悪い細胞を攻撃する効果と、一方で正常な臓器も攻撃されてしまう免疫反応が生じます。そのため、移植後は様々な合併症が起こりやすくなり、退院後も食事や生活の面で注意していただくことが多くあります。
移植後の患者さんが元の生活に戻る、または社会復帰するまでには、およそ1年からそれ以上の期間を要すると言われています。退院後の生活は難しく、ご家族の方などサポートしていただける方が必要な治療です。患者さんは、医師へ治療を委ねるのでは無く、ご自身に行われる治療内容を理解して、医療者と相談しながら治療を進めます。
完治を目指す移植治療ですが、リスクが高いので、後悔することのないよう十分に納得してご決断ください。

移植後に様々な身体の変化が起こるためご家族の方にお願いする可能性のあるサポートについて具体的に書いています。
移植を検討される患者さんのご家族にはご一読いただくようお願いしています。

移植後は、長期的に免疫力が低下するため、感染が起こりやすくなります。感染症の発症リスクを減らすため、移植までに歯・肛門・副鼻腔などに対して検査を行い、治療が必要な感染症があれば、それらの治療完了後に移植を予定します。虫歯などにより治療に時間を要した場合、移植が延期になってしまうことがあります。移植を検討されると同時に、早めに歯科での治療を進めておきましょう。また、痔核や痔ろうの既往がある場合には、消化器外科を受診いただくことがあります。

※感染予防のためにできること

  • 正しい手洗い、うがい、マスクの装着方法やタイミングなど感染予防の習慣を身につける。
  • 正しいブラッシングで口の中を清潔に保つ。

抗がん剤治療や放射線治療によって、卵巣機能や精巣機能に障害が起こります。その結果、不妊となってしまいます。
そのため、抗がん剤治療の前に卵子や精子を凍結保存しておく方法があります。希望される方は、専門の病院の受診が必要となりますので主治医へご相談ください。
ただし、病気の治療を急がなければならず、保存できない場合もあります。費用は自費となり、精子保存は数万円、卵子保存は数十万円かかり、年間保管料も発生します。所得により公的補助や基金などを利用できる場合もあります。

がん・生殖医療ネットワーク:http://www.j-sfp.org/cooperation/

高額療養費制度、傷病手当金、障害年金、小児慢性特定疾病などの利用ができる可能性があります。
退院後しばらくは体力低下や免疫抑制剤を内服していることで感染症のリスクがあり、社会復帰に時間がかかります。現在、学校やお仕事をされておられる方は休業期間を確認してください。
また、復帰される場合は、体力的な面や作業内容などについて主治医と相談されることをお勧めします。焦らずに少しずつ進めていきましょう。
ご不明な点は医療ソーシャルワーカーにご相談ください。

造血幹細胞移植は基本的に保険診療です。
対象となる方は、高額療養費制度、骨髄・臍帯血運搬費用の療養費支給、所得税の医療費控除制度、傷病手当金、障害年金、移植に関わる基金などの助成制度が利用できます。ただし、HLA検査は自費診療となり、ご本人とドナー候補者の人数分の料金が発生します。また、骨髄バンクに関しては、ドナー調整費用として医療費の他に実費費用が発生します。